「…はあ?お前急に何言ってんの?
振られてんのにまた告白するって……しかも俺の素知ってまでまだ好きとか頭おかしいんじゃねえの?」
怪訝そうな表情で見下ろされる。
…うん、そうだね。
頭おかしいって自分でも分かってる。
「前にも言ったけど、お前が俺に対する"好き"は──」
「とわぴを当てはめてなんかしてないよ。
私はずっと日山くんを一人の男の子として見てる」
確かに、最初は推しにそっくりだったという理由で好きになった。
だけど…
「電車で出会ったあの日からもう、ずっと日山くんに恋してるよ」
あなたのことが好きだから、何度だってこの気持ちを伝えたい。
「好きだよ、日山くんが大好き。
優しい所も口が悪い所も笑うと子どもみたいな所も……全部好き!」
私は真っ直ぐ彼の瞳を見つめながら想いを伝えた。
それからというもの、しばらく沈黙が続き、首を傾げる。
「…日山くん?」
先程からずっと固まったまま私を見ていた日山くんはハッと我に返る。
「ど、どうしたの日山くん!?どっか気分悪くなった!?」
「あ、いや、別に……」
日山くんは慌てた様子で答え、フイッと目を逸らした。


