「……ごめん、何言ってるか全くわかんない」
「…えっ!?」
1人誇らしげにしていると先輩が混乱した顔で謝ってきた。
しばらくしてハッと我に返った先輩はこほんっと咳払いをする。
「と、とにかく!王子は皆の王子なんだからこれ以上付きまとわないで!
王子からしたらあんたみたいなストーカーめっちゃ迷惑なんだからね!!」
ストーカーと言われましても…
先輩方は盗撮してましたやん。
と言いたい所だが、黙っておく。
「ご、ごめんなさい…」
「何素直に謝ってんのよ!もっと抵抗しなさいよ!!」
「ひいぃぃっ…!?」
とりあえず謝ったが、先輩方の怒りを買ってしまい、勢いよく胸ぐらを掴まれる。
「…痛い目に合わないとその澄ました態度、取れなくなるかもしれないね」
「い、痛い目とは、ゲームのデータが勝手に削除されるくらい恐ろしいことでしょうか……
ところで私、澄ました態度をしてましたでしょうか……」
「あんたさっきからうるさいわね!!」
先輩はキッと私を睨みつけた後、片手を上げ、私の顔目掛けて振りかざそうとする。
アン○ンマンみたいに顔が飛んでいったらどうしよう……と考えながら私は目を閉じた。


