「どういうことよこれ。何であんたみたいなちんちくりんが王子と一緒に帰ってるわけ?王子の横に並びたいならもう少し自分の容姿磨いたらどうなの?」
真ん中の先輩が私を見て鼻で笑う。
その後左右にいる先輩たちも可哀想な目でクスクスと笑った。
ち、ちんちくりん…!?
確かに私は先輩方よりも胸は小さいし、男ウケの良いスタイルはしていない。
「…あ、あの、つかぬことをお聞きしてよろしいでしょうか」
「…何よ」
「先輩方は同担拒否の方なのでしょうか……」
「ど……え、なんて??」
同担拒否とは、
自分の好きな推しが他の人と同じなのが何故か嫌になることである。
例えるならば「とわぴを推すのは私だけで良い」みたいな考え方をする人たちのことを指す。
「自分の推しが他の人たちにも推されていると知ったらちょっと複雑な気持ちになりますもんね。めっちゃわかります、先輩方の気持ち。
だけど、推されているキャラクターは私たちがファンであるからこそ嬉しいことであり、更に愛されていくんですよ!」
我ながら良いこと言ったなぁ…
私は推しが被ったらむしろいっぱい共有したい派なんだけど……


