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「花崎美緒いる?」
次の日の放課後。
HRが終わったと同時に派手な見た目をした女子生徒3人が教室へやって来た。
「はい、花崎です!」
名前を呼ばれた私は元気よく返事をする。
派手な女子は私をキッと睨み、「ちょっと面貸しな」と顎で促された。
「み、美緒!あんた3年生の先輩方になんかやらかしたの!?」
後ろからかよたんが小声で聞いてくる。
「…わかんない。レアなポ○モンでもゲットしたのかな?」
「絶対違うと思う」
あんな派手そうな先輩方と知り合った記憶ないんだけど……
「何かあったらすぐ連絡してよ!?
私、突撃する準備して待ってるから!!」
「大丈夫だよ!私ポ○モンGOやってないし!」
「あんた自分の今の状況理解してる?」
かよたんとひそひそ話していると先輩方の内の1人が「早く来なよ」とイラついた声で言われ、私は慌てて彼女たちの後をついて行った。
そして連れて来られたのは人通りの少ない空き教室。
派手な女子3人は険しい顔つきで私を囲む。
「…単刀直入に聞くけど、あんた王子の何?」
真ん中の先輩が冷たい瞳で見下ろしてくる。


