全力で愛を注ぎます!!



***


「花崎美緒いる?」


次の日の放課後。

HRが終わったと同時に派手な見た目をした女子生徒3人が教室へやって来た。


「はい、花崎です!」


名前を呼ばれた私は元気よく返事をする。

派手な女子は私をキッと睨み、「ちょっと面貸しな」と顎で促された。


「み、美緒!あんた3年生の先輩方になんかやらかしたの!?」


後ろからかよたんが小声で聞いてくる。


「…わかんない。レアなポ○モンでもゲットしたのかな?」

「絶対違うと思う」


あんな派手そうな先輩方と知り合った記憶ないんだけど……


「何かあったらすぐ連絡してよ!?
私、突撃する準備して待ってるから!!」

「大丈夫だよ!私ポ○モンGOやってないし!」

「あんた自分の今の状況理解してる?」


かよたんとひそひそ話していると先輩方の内の1人が「早く来なよ」とイラついた声で言われ、私は慌てて彼女たちの後をついて行った。


そして連れて来られたのは人通りの少ない空き教室。

派手な女子3人は険しい顔つきで私を囲む。


「…単刀直入に聞くけど、あんた王子の何?」


真ん中の先輩が冷たい瞳で見下ろしてくる。