「言っとくけど、悠がお前と一緒に帰りたいって駄々こねたから仕方なく帰っただけで、俺はこいつが心配でついて来ただけだから。勘違いすんなよ」
「…え?あ、はい」
急に立ち止まったから何だと思えば……
日山くんが謎のツンデレキャラになっている。
どうしたんだろう、情緒不安定なのかな?
「今日会ってしまったことは仕方ないけど、明日からは俺たち他人だから。俺の前に現れんなよ。じゃあな」
日山くんはプイッと前を向き、歩き出す。
彼の後をついて行く悠くんが「おにいちゃんあるくのはやいよ〜」と慌てながら走っていく。
私はぽかんとしながら小さくなっていく2人の背中を見つめる。
──ツンデレ日山くん、悪くないな。
そんなことを考えた私は彼によってまた新しい趣味ができてしまった──


