かよたん、ぐいぐい聞いてきますなぁ…
かよたんは日山くんに対しての"好き"を推しとして思っているのかな…
「私は日山くんが大好きだよ!!!」
「そっか……ってか声でかい、うるさい」
日山くんに会うと心臓バクバクして凄い緊張するし、遠くにいても一瞬で見つけることができる。
たぶん、彼の匂いを辿って探すことだってできる。
そうだとすればこれは完全に恋している証拠ではないか!!
昼食を食べ終えた私たちは教室に戻るために廊下を歩いていると愛しの日山くんとばったり遭遇した。
「とわぴ〜〜!!!」
大きく手を振っている私に気づいた日山くんは一瞬嫌そうな顔をしたが、すぐさま営業スマイル(作り笑い)に切り替える。
「花崎さん…と、穂波さん(かよたんの苗字)偶然、だね……」
「うわ、凄い。あの王子が無理やり口角上げて笑ってる……美緒、あんた一体何したの?
って、あれ?私王子と話したことないのに何で名前知ってんの?」
「いや、俺じゃなくて──…」
日山くんがそう言おうとした時、彼の後ろからひょっこりと男の子が顔を出した。