ぽわぽわと温和な2人の空気におれたちは心が癒されていく。
「……深森、今の見たか?」
「あぁ、ばっちり見たさ」
───あいつら、ナチュラルにあーんしやがった……
あんな自然体なあーんをおれは見たことがない。
よく漫画などではどちらか片方が恥ずかしそうに照れたりしてモタモタする展開なのにあの2人からは一切恥じらいを感じかなかった。
え、まだ付き合ってそんな経ってないよな!?
何で1年以上も付き合っていそうな雰囲気になってんの!?怖っ!!
「美緒はどれ食べる?俺が食べさせたげよっか」
「ひ、日山くんからのあーんだと…!?
私、今日は命日でしょうか……」
「そうゆうのいいから。…で?どれ食べる?」
「うえっ、あっ…じゃあ、タコさんウィンナーおなしゃす……」
「…ん」
「ひょえ〜っ…」
永遠がお箸でタコさんウィンナーを1つ掴み、ずいっと花崎ちゃんの口元へ持っていく。
花崎ちゃんは恥ずかしそうにぱくり、一口でタコさんウィンナーを食べる。


