「えっ!?王子ってそんなキャラだったの!?」
屋上の扉の前で腰掛け、昼食を食べる私とかよたん。
私は早速日山くんの本性をかよたんに話した。
(口が軽い女第1位)
「…ってか私に言って大丈夫なの?」
「うん!私のこと信じてくれるのかよたんしかいないからね!」
「王子と2人だけの秘密なんじゃなかったの?」
「…あっ」
そう言えばそうだった。
彼の口から「2人だけの秘密」と言っていたのに。
でもかよたんだしいっか!!
「──ったく、黙ってろって言われたのに私に王子の本性バラすとか…
王子に怒られても知らないからね?」
「とわぴが怒るの…?
ちょっと悪くないかも……」
「おいおいおい!妄想して新しい扉開こうとしないの!」
日山くんに怒られる図を想像して少しだけ興奮してしまった私をかよたんが現実に引き戻してくれる。
「…あのさぁ、美緒って本当に王子のこと好きなの?」
「うん!好きだよ!!」
「推しの日向永遠に似てるから?」
「…それもあるけど、あの日電車で助けてもらった時からずっと好きだよ!!」
「本当に?推しに置き換えてたりしてない?
日向永遠じゃなくて王子のことちゃんと好き?」