ギンガムチェックのオフショルダーの水着姿のかよこちゃんの隣にはスパッツタイプの競泳水着を着用し、

小学校のプールの授業で被っていそうなスイミングキャップにサングラスのようにゴーグルをつけ、浮き輪を持っている女の子。


「うわ〜〜っ!!恥ずかしい〜〜っ!!」

花崎ちゃんが声を上げ、両手で顔を覆った。


「あ〜…うん、その……」


思ってたのとちゃいますやん……


色気もクソもない花崎ちゃんの水着姿にどんな感想を述べればいいのか非常に困った。

そりゃ、やらしい通り越してびっくり仰天ですわ。


横目で永遠をチラッと見る。

「永遠…ビキニじゃなくて残念だったな…」

苦笑いでそう言うと永遠はじーっとスマホを見つめ、


「───かわいい」


ぽそり、呟いた。


「「えっ……」」

おれと花崎ちゃんは2人揃って間抜けな声を出す。


「ほらね、王子ならきっとそう言ってくれるんじゃないかって言ったでしょ」

予想通りと言った顔をするかよこちゃんに花崎ちゃんは

「日山くん頭おかしくなったんじゃない!?
眼科行った方がいいよ!!」

いつも頭がおかしい花崎ちゃんが珍しくまともな反応をしている。