「…もっかいキスしていい?」

「う、うん……あっ、待って日山くん!」

「は?なんだよ───」


キスしようとしたのを手でガードされ、不貞腐れた声で問いかけた時──



「大好き…だよ、永遠くん……」

「っ……うん、俺も大好き」


いきなりの下の名前呼びの不意打ちと破壊力に思わずぎゅっと抱きしめる。

好きな人に"永遠"と呼ばれるのがこんなにも恥ずかしくて嬉しいとは……

真っ赤な顔で「大好き」と伝える表情があまりにも愛しくて。


理性と戦いながら彼女の髪をそっと耳にかける。


笑った顔も泣いた顔も照れた顔も、色々な表情を俺だけに見せてほしい。


「美緒、目閉じて」

「っ……うん」


ゆっくりと顔を近づけ、2人の間の距離が0センチになった時、

もう一度お互いの唇を重ねる。



オタクで声がデカくて元気で変な奴。

そんな女の子を好きになってしまった俺も大概変なのかもしれない。


俺だってこれからいっぱいいっぱい愛を注ぐから───

だからさ、

よそ見、すんじゃねえぞ。



ーENDー