その後、突いていた手を掴み、ぐいっと自分の方へ引き寄せて後ろから抱きしめるように膝の上に座らせる。
細い腰に腕を回し、ぐりぐりと彼女の肩に顔をすりつけた。
髪から香る甘いシャンプーの匂いと小さい子のような柔らかく、抱き心地の良さにイライラしていた気持ちが和らいでいく。
「あっ、おっ、ひゃっ、ひゃーまくんっ、今日は甘えたですね かわいいですね 日山くんのかわいさなら世界救えるね、おっぱっぴーですね(?)」
テンパってるのか、最後の方は何を言っているのかよくわからない。
「…美緒、昼休み告白されてたじゃん」
「…ん?あぁ、そう言えばそうだね」
まるで他人事のように答える彼女に少しムッとする。
「告白してた奴、誰?」
「え、知らない。私 日山くんしか眼中にないので!!」
「なんで知らねえんだよ。教えてくれたらそいつぶっ飛ばしにいくのに……」
「ははは、暴力はいけませんぞ?」
美緒は笑いながら腕を伸ばし、ぽすっと俺の頭に手を乗せた。
そして「よしよし」と撫でられた後、少し顔を上げ、そのまま首筋にキスを落とす。
ぢう…と吸い付くようなキスをすると彼女の肩がびくりと動いた。