「…おい、話聞いて──」

「──すぎる」

「…あ?」



──こんなことがあっていいのだろうか…


「最高すぎる!!!
最高すぎるよとわぴ!!!!」

「…は」


私の大音量な声で日山くんは更に眉間のしわが深くなる。


「王子様的存在の日山永遠くんがまさか公式(日向永遠)と顔も性格も完っっっ全に同じだなんて!!!尊すぎてめっちゃしんどいんだけど!!!やっぱりそういうこと!?とわぴは日向くんの生まれ変わりなの!!?瓜二つなの!?」


今度は私が距離を詰めて日山くんを壁に追い込んだ。


「…お前マジでなんなの?」

「花崎美緒です!!!」

「んなこと聞いてねーよ」

「あ!そうだね!"日向くん"って誰だよって思うよね!日向くんって人はね───…」


私はわかりやすく、丁寧に推し・日向永遠について説明した。