「何してんの?」
「いや、エロ本ないのかなって…」
そう答えると日山くんは飲んでいた麦茶をゴフッと吐き出した。
あーあー、床が汚れちゃった…
やれやれと言った表情でティッシュを1枚手に取って床を拭く。
「げっほ…おまっ…急に何言って…」
「ごめんごめん、日山くんでもそうゆうアダルトな本1冊くらい持ってるのかな〜って思いまして…」
「ねえよ!!」
「はは、そうですか」
私の兄は2冊程持ってましたけどね…
ジト目で日山くんの方を見ると逆に睨まれてしまった。
「…ちなみにですが、日山くんは胸かお尻どっちが好きですか?」
「また唐突だなお前…」
「唐突も何も!私、日山くん好みのナイスバディな女になりたいので、参考にと思いまして!!」
ずいっと詰め寄る私に日山くんは一瞬嫌そうな顔をした後、はーっと深いため息をついた。
「……腰」
「へっ…」
「…俺が好きなの腰」
「koshi……」
…まさかの日山くん、胸でも尻でもなく、腰!?
「わかりました!!花崎 美緒、日山くんのために曲線美の綺麗な女性を目指します!!」
「はいはい。それより、美緒に渡したい物あるから目瞑ってて」
「…あぁ、一昨日言ってたね!」
日山くんの指示に従い、目を瞑って両手で顔を覆う。


