バッと頭を下げ、ケーキが入った箱を日山くんのお兄さんに差し出す。
「え〜!ありがと〜!後で皆で食べよっか〜!」
ケーキを受け取ってくれたお兄さんはニカッと笑ってそう言った。
ホッと一安心した私は顔を上げるとズンッ…とお兄さんから効果音のようなオーラに驚き、思わず肩が飛び跳ねた。
日山くんのお兄さん、背高っ!!!
キリンみたい!!
日山くんも結構身長あるけど、日山弟よりも背が高いとは……
「兄貴、ぼさっとしてないで名乗れよ」
「ん?あぁ、ごめんごめん。
えっと、永遠の兄の久遠です。よろしくね」
日山くんのお兄さん、久遠さんは私と同じ目線になるようにわざわざ腰を曲げて屈んでくれた。
「ごめんね、俺身長188センチもあるからよく初対面の人を圧倒させちゃうんだよね」
困ったように小さく笑う久遠さんに私は慌てて首を横に振り、「寧ろ身長分けてください」と本音が出てしまった。
兄弟揃って顔面が国宝級で身長は2人とも180センチ以上。
日山家、恐るべし!!


