「俺、お見合いなんてしてないけど」
「え、深森くんが大病院の娘さんとお見合い勧められたって…」
「勧められた記憶もないけど」
「…おぉん??」
「俺の両親、自分の子どもが心から好きになった人と幸せになってほしいって考えてる人たちだからお見合いとか1回もしたことないし、勧められたこともない」
「素敵なご両親!!!」
そんな優しいご両親のもとで日山くんは何でこんなクズな男になったしまったのだろう…
「みおちゃん…弟に遊ばれたんだね。かわいそうに」
涼香さんがよしよしと優しく頭を撫でてくれる。
「うちの弟がほんと余計なことを…ごめんね。あいつには後でゲンコツ食らわせとくから」
「私の分もお願いします!」
「任せて」
それからして、私と涼香さんは仲良くなった。
その後涼香さんは「そんじゃ、あたしは消えるね。若い2人の邪魔してマジでごめん」と申し訳なさそうな表情で去って行った。


