しれっと答える日山くんに対して私はこれまでにないくらいの音量で「ええっ!!??」と叫んだ。
「初めまして〜!わーちゃんの兄貴の妻、日山 涼香です!あ、ちなみに"わーちゃん"っていうのはとわくんのあだ名。とわくんが赤ちゃんの頃からそう呼んでるんだ〜」
涼香さんはニコッと笑って自己紹介してくれた。
「どどどどうも…花崎 美緒です…!!」
「みおちゃんか〜!顔も名前もかわいい子だね〜!わーちゃんと同じ学校?」
「あ、はい。高校2年生です」
「ひゃ〜っ、わっか〜い!あ、ねえ、深森 真也って知ってる?」
「え?えっと…」
誰だその人…と思っていると日山くんが横から
「美緒がチャラ森って呼んでる奴」
と教えてくれた。
「そいつ、あたしの弟」
「ええっ!!??」
先程に引き続き、2度目の叫び声を上げてしまう。


