場所を移動した私たちは少し歩いた先にある公園のベンチに2人並んで座る。

…まあ、私は歩いてないのですが。


「日山くん おんぶしてくれてありがとう!重いのにごめんね」

「うん、凄く重かった」

「はっきり言うね、喧嘩する?」

「うそうそ。軽かった」

「棒読みやないかい!!」


ちなみに膝の擦り傷は日山くんが手当てをしてくれました。

道路を挟んで公園の向かい側にあるドラッグストアで消毒液と絆創膏を買ってきた日山くんは手際の良い早さで膝の処置をしてもらった。


「…ねえ、日山くん」

「何?」

「こうやって喋るの久しぶりだね」

「…確かに。美緒と最後に喋ったの遊園地の日だもんな」


私たちは遊園地の日以来まともに話していない。

なんなら今日の昼休み(会話はしていないが)初めて顔を合わせた気がする。


「───日山くんはさ、私のことどう思ってる?」


私、日山くんがわからないよ。

さっき言ってた『俺だけ見てればいい』ってどういう意味なの?

日山くんは私のこと恋愛対象として好きなの?

それとも友達として好きなの?



「日山くんの気持ち、教えてよ」