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「あ、みおちゃんおきた〜」

「おはよう、みおちゃん」


不思議そうに顔を覗き込んでくる保育園児たちと目が合う。


「みおちゃんギターもったままねてたんだよ」

「はなちょーちんでてたよね」

「おめめあいたままねてたよね」


どうやら私は目を開いたまま眠っていたらしい。

眠っていたものの、さっき見た夢はしっかりと覚えている。


そして現在私がいる場所は保育園。

テスト期間や夏休みなどで弾き語り活動が出来なかったが、気がつけば2学期に突入しており、中間テストが始まるまでは毎週水曜日に保育園に通う予定だ。


夏休みは…まあ、一応遊びまくった。

花崎家と穂波家で海行ったし、デデニーランドも行った。

かよたんと2人で浴衣着て夏祭りにも行った。

楽しく遊んでいた時は日山くんのことを一瞬忘れかけていたが、どこにも出かけない日は彼のことで頭がいっぱい。

毎日ラインにメッセージを送っていたのに遊園地の日以来、私たちは一度も連絡を取り合っていない。


今日も学校で日山くんを見かけたが、どう話しかければいいのかわからず、見て見ぬふりをした。