『……お……みお、起きて』


聞き覚えのある声の主に名前を呼ばれ、重たい瞼を開ける。


『おはよ、みお』


目の前には頬杖をついて顔を覗き込んでいる人物───


『ととととわぴっ!!??』

『そ、みおの大好きなとわぴだよ』


中学の頃からずっと恋をしていた最推し・日向 永遠くんが眩しい笑顔で返事をしてくれる。


『う、嘘…とわぴ本物!?』

『そうだよ』

『はわわわ…っ!!』


感激のあまり涙が出そうになった。


『会えて嬉しいよ!!握手してください!!』

『握手は「ドルスタ」の舞台に来てくれたらしてあげてもいいよ』


舞台て…!!まあ、見に行くけども。


『じゃあハグは!?』

『ハグもだめ』

『な〜んで〜〜っ!?』


私、とわぴにハグされるの憧れだったんだよ!?

私の夢はとわぴに抱きしめられることなのに…!!

中学の時からその夢は変わらない。
流れ星や七夕、クリスマスプレゼントなどに"とわぴにハグしてもらえますように"と何度も祈った。

だが、長年だった夢がご本人様に禁じられてしまった。


とほほ……