今更だけど、話題提供してみるか?

『あなたのご趣味は何ですか?』って聞いてみる?

ははっ、お見合いかよ。な〜んつって☆


だらだらと汗をかきながらそんなことを考えていると日山くんがゆっくりと口を開き、

「美緒」

と名前を呼ばれる。

「おっ…およっ、お呼びでしょうか…?」

背筋をピンッと伸ばし、顔を彼の方へ向ける。

日山くんは表情を一切変えず、


「美緒ってチカくんのこと好きなの?」


「……は?」


このイケメンは一体何を仰ってますのやら…


「千花くんは友達で……私が好きなのは日山くんだよ……」


そりゃあ、突然私のこと好きなんだって教えられてめちゃくちゃテンパったけども…

でも、私が好きなのは日山くんだ。
私には日山くんしかいない。

───そう、私は日山くん一筋なのだから!!


「……チカくんと付き合った方が美緒も幸せなんじゃねえの?」

「───えっ…?」


日山くん、何言って───…


「俺と関わったら女子たちから呼び出されるかもしんねえし……あの時は運良くたまたま見つけられたから美緒は無傷でいられたけど、必ず俺が助けてやれるとは限らないし……」


嫌な汗が背中を伝った。