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それから私たちは遊園地を目一杯楽しんだ。
ジェットコースターを3回連続で乗り、コーヒーカップ、ゴーカート、空中ブランコなどなど。
一通り遊び尽くした私たちはその辺に空いているベンチに座り、休憩している最中だった。
「美緒ちゃん、あっちにアイス売ってるけど食べる?」
「アイス…!!」
アイスで反応し、勢いよくベンチから立ち上がる。
「オレ奢るから買いに行かない?」
「え、いいよいいよ!遊園地誘ってくれたし、寧ろ私が奢るよ!?」
そう言いながら千花くんと一緒にアイス屋さんへ向かおうとした時──…
「美緒の分は俺が払うからチカくんは自分のだけでいいよ」
後ろから日山くんの声がしてガシッと腕を掴まれる。
反射的に足を止め、私と千花くんは目を見開いて日山くんの方を向く。
「…いや、オレが美緒ちゃんのアイス払うからいいよ。日山くんは皆と待っててよ」
「チカくんが待っとけばいいだろ。俺が美緒と行くから」
「ってか日山くんいつの間に美緒ちゃんのこと下の名前で呼んでんの?」
「チカくんには関係ないよね」
2人が睨み合い始め、またか…と心の中で呟く。
なんかいつも私を挟んで言い合ってる気がするんだけど。
正直、私を巻き込まないで頂きたいのだが…?
「えっと…私が日山くんと千花くんの分もお金出そうか?」
「「それじゃ意味ない」」
「何故!?」
「同じこと言ってんじゃねえよ」と言った表情で再度睨み合う2人。


