「ってゆーか女子 花崎さんと穂波だけ?他に女子いないの?」
不満げに口を尖らせる火谷くんにそう言えば…と私とかよたんは顔を見合わせる。
「女子もいるって聞いたのにまさかのイケメン2トップの日山くんと深森くんが来るとは……」
「千花ちゃん女友達少なすぎ〜」
「う、うるさいな…」
「まあまあ、いいじゃん。おれらはおれらで楽しもうよ〜」
「さすが深森くん!イケメンは心も広いんだな〜」
言われてみれば、女子は私とかよたんだけだ。
なんだかパリピ系の女子になった気分だな…
「…ところで花崎さん!」
隣にいた火谷くんがぐりんっとこちらに振り向き、思わず肩が飛び跳ねてしまう。
ニコニコと微笑んでくる彼に恐る恐る「な、何?」と聞く。
「千花ちゃんと仲良くしてくれてんだよね?どう?千花ちゃん。彼氏にするにはちょっと頼りないかもしんないけど、結構いい奴だよ?」
"彼氏にするには"…?
どういう意味だろう……
「う、うん。千花くんと話すの楽しいよ?」
「お、まじ?千花ちゃん、花崎さんに割とガチで恋してるからさ〜、2人付き合ったらお似合いだよな〜っていつも皆と話してて……」
「えっ…」
「えっ?」
「えっ…??」
目を見開く千花くんときょとんとする火谷くん。


