「えっ!?これ遊園地のチケット!?」


しかも入場料学生だと半額って書いてある!!


「近所の商店街で福引きやっててさ。運良く遊園地のチケット当てちゃって…その…よかったら一緒に行きませんか?」


頬を紅潮させ、チケットを差し出す千花くん。


「うん!行こう!すっごい楽しみだね!日にちどうする!?」

「美緒ちゃんが空いてる日ならいつでも──…」


いつ遊園地へ行くか千花くんと決めていた時──


「2人してなーに喋ってんの〜?」

「ゔっ…重っ…」


のしっと深森くんの腕が私の肩の上に置かれ、バランスを崩しそうになる。

そして深森くんの隣には日山くんもいてじっと無言で見つめられる。


…なんか、日山くんめっちゃガン見してくるんだけど。怖っ……


「ちょっと深森、あんた距離近いわよ。美緒に触れていいのは私と王子だけなんだから!!」

「え〜おれ、花崎ちゃん触ってないよ?腕を肩に乗っけてるだけだよ?」

わざとらしく答える深森くんの腕をかよたんがぺしっと振り払う。

「…ところでさぁ、花崎ちゃんが持ってるチケット、遊園地の入場料半額券じゃん」


深森くんは「いいな〜」と羨ましそうにチケットを見つめる。