アルは喜んでくれてる。そう思うだけで嬉しさがこみあげてくる。
……これが、恋?
こんな些細なことで嬉しくなったりするなんて……。満たされた気持ちになるなんて……。
でも、だけど……アルには好きな人がいるんだよね。私、どうしたらいいんだろう。
大自然の中、あまり言葉は必要なかった。いい景色を見て、いい空気を吸って、おいしいものを食べて。ぼんやり日向ぼっこをする。
道筋を考えた。
アルが好きな人に振られる道。そうすれば、私を好きになってもらえるように努力する。
アルが好きな人と結ばれる道。アルに告白してすっきり玉砕して、アルを忘れる努力をする。
アルが好きな人をずっと思っている道。結ばれも振られもしていない状態。私は……振られるのを待つべき?告白して玉砕するべき?
私が市井にいられるのはあと1年半ちょっと。1年半ある。1年半しかない。
アルの恋の行方を見守りつつ、どうしようか考えよう。初めての恋。
好きっていう気持ちを、すぐに手放す必要なんてないよね?片思いだけど、恋は恋だもの。
私の気持ちは決まった。
アルを好きでいよう。一緒にいられる時間を楽しもう。そして、気持ちはアルにもメイシーにも隠し通そう。
アルが気まずい思いをしなくてに済むように。
野原でぼんやりしている時には気持ちを隠すのは簡単だった。
問題は帰りの馬車。また、隣にアルが座っている。
ドキドキするなっていう方が無理。ああ、意識しすぎ。えっと、もうちょっと別のことに意識を飛ばそう。
「メイシーと話をしたんだけど、誰もが知っている歌の歌詞を紙に書いてみんなに配ったらどうかと思うの」
「歌詞?」
「うん。ちょっとした空き時間に、歌を口ずさみながら文字を追っているうちに文字を覚えることができるんじゃないかと思って」
「へぇー、歌詞か。僕らが文字一覧表の順番を覚えてから、一覧表を見て文字を覚えたみたいにってことだよね」
アルは、細かく説明しなくても分かってくれた。
「それでね、できるだけ多くの……子供だけじゃなくて大人にも配れたらいいなぁって思ってるんだけど、大量に歌詞を紙に書く方法が何かないかと思って」
「学園の文字の書き取りの課題にするというのはどうかな?」
アルの提案に、メイシーがうなづいた。
……これが、恋?
こんな些細なことで嬉しくなったりするなんて……。満たされた気持ちになるなんて……。
でも、だけど……アルには好きな人がいるんだよね。私、どうしたらいいんだろう。
大自然の中、あまり言葉は必要なかった。いい景色を見て、いい空気を吸って、おいしいものを食べて。ぼんやり日向ぼっこをする。
道筋を考えた。
アルが好きな人に振られる道。そうすれば、私を好きになってもらえるように努力する。
アルが好きな人と結ばれる道。アルに告白してすっきり玉砕して、アルを忘れる努力をする。
アルが好きな人をずっと思っている道。結ばれも振られもしていない状態。私は……振られるのを待つべき?告白して玉砕するべき?
私が市井にいられるのはあと1年半ちょっと。1年半ある。1年半しかない。
アルの恋の行方を見守りつつ、どうしようか考えよう。初めての恋。
好きっていう気持ちを、すぐに手放す必要なんてないよね?片思いだけど、恋は恋だもの。
私の気持ちは決まった。
アルを好きでいよう。一緒にいられる時間を楽しもう。そして、気持ちはアルにもメイシーにも隠し通そう。
アルが気まずい思いをしなくてに済むように。
野原でぼんやりしている時には気持ちを隠すのは簡単だった。
問題は帰りの馬車。また、隣にアルが座っている。
ドキドキするなっていう方が無理。ああ、意識しすぎ。えっと、もうちょっと別のことに意識を飛ばそう。
「メイシーと話をしたんだけど、誰もが知っている歌の歌詞を紙に書いてみんなに配ったらどうかと思うの」
「歌詞?」
「うん。ちょっとした空き時間に、歌を口ずさみながら文字を追っているうちに文字を覚えることができるんじゃないかと思って」
「へぇー、歌詞か。僕らが文字一覧表の順番を覚えてから、一覧表を見て文字を覚えたみたいにってことだよね」
アルは、細かく説明しなくても分かってくれた。
「それでね、できるだけ多くの……子供だけじゃなくて大人にも配れたらいいなぁって思ってるんだけど、大量に歌詞を紙に書く方法が何かないかと思って」
「学園の文字の書き取りの課題にするというのはどうかな?」
アルの提案に、メイシーがうなづいた。

