トーマスさん?確かに、トーマスさんならラブレターを受け取るような若い子が勘違いするような年齢じゃないし、文字も読めるだろうけど……。
「昨日、トーマスが訪ねてきただろう?ちょっと領地で問題が起きたようなんだ。だから、しばらく代読屋をトーマスに任せて、俺は領地へ戻らなければならない」
「そうなの?しばらくって、どれくらい?」
「なるべく早く戻ってくるつもりだ。領地に戻る前に、リリィーと話がしたい。少し早いが、食事に行かないか?」
話って何だろう?
「メイシー、代読屋の店番を頼む。アルは代筆屋の店番に戻れ。リリィーの護衛は俺がするから必要ない。さぁ、リリィー行くぞ」
腕をぐいとつかまれて店の外に引っ張られる。
えっと、じゃぁ、お先にご飯いただいてきます。
■27
「いらっしゃい。今日はずいぶん早いね」
ライカさんは店に入ると笑顔で迎えてくれた。まだ店内に客の姿はない。
「初めて、ラブレターの代読依頼があって、色々ありまして」
「へぇ~ラブレターかぁ」
「ライカさんの依頼なら、お安く代筆しますよ?」
お世話になっているから、紙代だけで書いちゃう。
「ふふ、ありがとう。でも、代筆もいいけど自分で書けたらもっといいのになぁ」
おお!文字を覚えることに前向き?ラブレターきっかけで識字率アップに貢献?
目をキラーンと輝かせる。
「簡単なラブレターならすぐかけるようになりますよ!『好き』の一言なら、『す』はこう書きます」
テーブルの上に指で「す」の文字を書く。2度、3度と繰り返し見せると、ライカさんが真似して「す」を書く動きを見せる。
「そうです。『き』はこう」
「えっと、こうかな?」
ライカさんに上手ですとうなづいて見せる。
「書けた?私にも書けてる?」
ライカさんが、コップに入った水を持ってきた。それを指先につけて、テーブルの上に文字を書く。木でできたテーブルに水で書かれた文字が浮かぶ。
「ちゃんと書けてる?」
「す」も「き」も、少しバランスが変だけれどしっかりと読める。
パンやのダンさんもそうだったけど、大人も文字を書きたいんだ。チャンスがあれば、見て書く練習して覚えることができるんだ。識字率を上げるのは、子供に教育するだけじゃない。大人だって、文字を覚えることができるんだ!
「逆だな」
エディがライカさんの書いた文字を見てつぶやいた。
「昨日、トーマスが訪ねてきただろう?ちょっと領地で問題が起きたようなんだ。だから、しばらく代読屋をトーマスに任せて、俺は領地へ戻らなければならない」
「そうなの?しばらくって、どれくらい?」
「なるべく早く戻ってくるつもりだ。領地に戻る前に、リリィーと話がしたい。少し早いが、食事に行かないか?」
話って何だろう?
「メイシー、代読屋の店番を頼む。アルは代筆屋の店番に戻れ。リリィーの護衛は俺がするから必要ない。さぁ、リリィー行くぞ」
腕をぐいとつかまれて店の外に引っ張られる。
えっと、じゃぁ、お先にご飯いただいてきます。
■27
「いらっしゃい。今日はずいぶん早いね」
ライカさんは店に入ると笑顔で迎えてくれた。まだ店内に客の姿はない。
「初めて、ラブレターの代読依頼があって、色々ありまして」
「へぇ~ラブレターかぁ」
「ライカさんの依頼なら、お安く代筆しますよ?」
お世話になっているから、紙代だけで書いちゃう。
「ふふ、ありがとう。でも、代筆もいいけど自分で書けたらもっといいのになぁ」
おお!文字を覚えることに前向き?ラブレターきっかけで識字率アップに貢献?
目をキラーンと輝かせる。
「簡単なラブレターならすぐかけるようになりますよ!『好き』の一言なら、『す』はこう書きます」
テーブルの上に指で「す」の文字を書く。2度、3度と繰り返し見せると、ライカさんが真似して「す」を書く動きを見せる。
「そうです。『き』はこう」
「えっと、こうかな?」
ライカさんに上手ですとうなづいて見せる。
「書けた?私にも書けてる?」
ライカさんが、コップに入った水を持ってきた。それを指先につけて、テーブルの上に文字を書く。木でできたテーブルに水で書かれた文字が浮かぶ。
「ちゃんと書けてる?」
「す」も「き」も、少しバランスが変だけれどしっかりと読める。
パンやのダンさんもそうだったけど、大人も文字を書きたいんだ。チャンスがあれば、見て書く練習して覚えることができるんだ。識字率を上げるのは、子供に教育するだけじゃない。大人だって、文字を覚えることができるんだ!
「逆だな」
エディがライカさんの書いた文字を見てつぶやいた。

