「あ、はい。どうぞ、お入りください」
使いの男は、背が低く少し猫背だった。フードつきの薄汚れたマントを羽織っている。フードを目深にかぶっている上に、口元に布を巻いていてほとんど顔が見えない。
正直、怪しい身なりとしか言いようがない。本当に、貴族のカールさんの手紙を渡してもいいものだろうか?
「少々お待ちください」
カールさんに預かった手紙を取り出し、急いで別の紙に書き写す。地図のようなカールさんが書いた線と、すすき野原他いくつかの言葉。それから一番したにいくつかの数字。
これで、もしこの男が偽物で、別の誰かが受け取りにきたとしても、何とかなる。どちらにしても預かり期限は1週間なので、この写しもその時破棄すれば問題ないよね?
写しを引き出しにしまい、本物を二つ折りにして男に手渡す。
男はすぐに手紙を開いて「なんだ、少ないな」とつぶやいた。
ん?枚数はもともと1枚だけど?何が少ないの?
「おい、これはなんて書いてあるんだ?」
「すすき野原ですね、こちらは三本杉で、……」
と、書かれている文字を一通り読む。数字は読めるようで、読み方を尋ねられなかった。
男は、紙を小さく折りたたむと手の平に握りこんで店を出て行った。あれ?代理で来たんだよね?
あんなに手紙くしゃくしゃに折りたたんでいいのかな?
夕食後、メイシーとお互いの報告。
「また、ラブレターの代読依頼が来たわよ。トーマスさんの話によれば、目をつぶって言葉をかみしめるように何度か読んでもらって暗記する女性もいたそうです」
「うわー、それって、めちゃくちゃラブレターがうれしいんだよね?内容を暗記するなんて……よかった」
「ふふっ。吟遊詩人のウィーチェルさんの出張販売は成功ですよね。ああ、それからリリィー、これは代読の依頼先で何人かに聞いた歌の歌詞よ」
メイシーが数枚の紙を差し出した。
私も、今日聞いて回った歌詞をメモした紙を取り出し、歌詞が同じかどうか突き合わせる。
「うん、やっぱりお手玉歌の他にはこの2つがいいみたいね。後は微妙に違う部分が出てくるのね」
合計で3つの歌。これをまた明日、店番の間にでも文字一覧表でチェックしながら、抜け落ちた文字がないか確認して。なければ、この3つの歌を配布用としよう。
あとは大量生産の方法か。
使いの男は、背が低く少し猫背だった。フードつきの薄汚れたマントを羽織っている。フードを目深にかぶっている上に、口元に布を巻いていてほとんど顔が見えない。
正直、怪しい身なりとしか言いようがない。本当に、貴族のカールさんの手紙を渡してもいいものだろうか?
「少々お待ちください」
カールさんに預かった手紙を取り出し、急いで別の紙に書き写す。地図のようなカールさんが書いた線と、すすき野原他いくつかの言葉。それから一番したにいくつかの数字。
これで、もしこの男が偽物で、別の誰かが受け取りにきたとしても、何とかなる。どちらにしても預かり期限は1週間なので、この写しもその時破棄すれば問題ないよね?
写しを引き出しにしまい、本物を二つ折りにして男に手渡す。
男はすぐに手紙を開いて「なんだ、少ないな」とつぶやいた。
ん?枚数はもともと1枚だけど?何が少ないの?
「おい、これはなんて書いてあるんだ?」
「すすき野原ですね、こちらは三本杉で、……」
と、書かれている文字を一通り読む。数字は読めるようで、読み方を尋ねられなかった。
男は、紙を小さく折りたたむと手の平に握りこんで店を出て行った。あれ?代理で来たんだよね?
あんなに手紙くしゃくしゃに折りたたんでいいのかな?
夕食後、メイシーとお互いの報告。
「また、ラブレターの代読依頼が来たわよ。トーマスさんの話によれば、目をつぶって言葉をかみしめるように何度か読んでもらって暗記する女性もいたそうです」
「うわー、それって、めちゃくちゃラブレターがうれしいんだよね?内容を暗記するなんて……よかった」
「ふふっ。吟遊詩人のウィーチェルさんの出張販売は成功ですよね。ああ、それからリリィー、これは代読の依頼先で何人かに聞いた歌の歌詞よ」
メイシーが数枚の紙を差し出した。
私も、今日聞いて回った歌詞をメモした紙を取り出し、歌詞が同じかどうか突き合わせる。
「うん、やっぱりお手玉歌の他にはこの2つがいいみたいね。後は微妙に違う部分が出てくるのね」
合計で3つの歌。これをまた明日、店番の間にでも文字一覧表でチェックしながら、抜け落ちた文字がないか確認して。なければ、この3つの歌を配布用としよう。
あとは大量生産の方法か。

