「……僕、気付いたかも」

 蜂蜜のロールサンドイッチにキュウリのサンドイッチ、玉ねぎ抜きのミートパイに野菜のピクルス。クッキーにマカロンに、レモネードと紅茶。

 エマが眠る墓から少し離れた花畑の中、ブランケットを敷いて、エディとロキースはピクニックなんてしていた。

 そんな彼らのそばにはちゃっかりとヴィリカスが居て、エマ直伝のレシピで作ったミートパイをご相伴に預かっている。

 季節は冬から春になり、爽やかな青が空に広がる。

 地の青と空の青は、遠くどこまでも続いているような錯覚を覚えるようだった。

「どうした、エディ。お尻が痛いなら、俺の膝に座ると良い」

 確かに、いつもよりお尻が落ち着かないというのもある。