リディアのせいで知識だけは豊富だったから、妄想が捗って仕方がない。

 彼女から聞いた話はどれもこれも以前のエディには理解し難いものだったけれど、ロキースのおかげで全て分かるようになってしまった。

 もしも、あのままロキースに組み敷かれていたら、エディはどうなっていたのだろう。

 指を甘噛みしていたあの口が、手から腕へ、腕から肩へ、それから首を伝って唇に寄せられる。

 唇を合わせるって、どんな感覚なのだろう。
 キスだって、唇を合わせるだけじゃないことを、エディは知っている。

 ベッドに組み敷かれて、視界いっぱいにロキース。

 ギュッと抱きしめられたら、彼の匂いに包まれるのだろう。