『好きになった人が一人もいない人は、お子ちゃまよ』

『僕はもう、働いているのに?』

『社会的には大人でも、心はまだまだお子ちゃまってこと』

 リディアの言う通り、あの時のエディはお子ちゃまだったのだと、今なら分かる。

「食べてって、そういう意味……」

 ふしゅうとエディから湯気が立ち上る。

 うっかりあのまま身を任せていたらどうなっていたのだろうと妄想して、撃沈した。

 ごちん。
 エディの額がテーブルにぶつかる。

「あぁ、恥ずかしい。僕ってば、なんなのさ、もう……」