エディの指を美味しそうに甘噛みして、恍惚とした表情を浮かべていた。

 ゾクゾクするほどの色気を撒き散らして、エディをおかしくさせようとしているみたいだった。

「食べられちゃうんじゃないかって、思った……」

 エディはカフェオレボウルをテーブルへ置くと、まだうっすらと噛み跡が残る左の薬指を撫ぜた。

 そこは、自ら噛んでと差し出した指だ。

 綺麗に並んだロキースの歯が、カプリとその指を噛んだ感触を思い出して、エディはフルリと体を震わせる。

「あの時は、食べられたいって思っちゃったんだよなぁ……僕って、自分で思っている以上にロキースに惹かれているのかも?」