「おはよう、ロキース」

 そう言うエディの声は、今までになく甘く彼の名を呼ぶ。

 その声音の変化に、ロキースが気づかないわけがない。

 朴念仁ではあるが、それだけの彼ではないのだ。

 決定的なのは、彼女の目だった。今までだったらしっかりと合っていた視線が、スイ、スイと逸らされる。まるで、目が合うだけでも恥ずかしいというように。

 もう一度、乞うてみようか。

 俺に恋をしてくれと言ったら、エディはなんと答えてくれるのだろう。

 期待せずにはいられない。

 見るからに脈ありな様子のエディに、ロキースはソワソワと尻尾を揺らす。

 ロキースはベッドの縁へ腰を下ろすと、エディを見つめた。