エディから触れるのは、珍しいことだ。

 反省する間もなく彼女から触れられて、ロキースの気持ちが舞い上がる。

 そういう場面ではないと理性が警鐘を鳴らすが、愛しいという気持ちはどんどん生産されていく。

 ハートが一個、ハートが二個……。

 こんな重い気持ちを押し付けたら、小さなエディは溺れてしまうかもしれない。

 やはり、獣人になるのは早計だったと、ロキースは思った。

 本当は、エディが成人するまで待つつもりだったのだ。

 だというのに、我慢できずに獣人になってしまった。

 それはひとえに、執着心ゆえの行動だった。