ミハウは、女の子の格好をしたエディが大好きなのだ。

 幼い頃、彼を助けたのが女の子(エディタ)だったから。

 だから彼は、女の子のエディを神聖化していて、殊更大事に思っている、のだと思う。

 そのことを、エグレはよく分かっているのだろう。

 着替えてから何枚か撮られた写真は、きっとミハウとの交渉材料にされるのだ。

 ミハウのデレデレとした顔を思い出して、エディはチッと舌打ちした。

 途端、ビクリと揺らいだ右手に、彼女は「ごめん」と呟いて右を見上げる。

「俺は、なにかしてしまっただろうか?」

「違うよ。ミハウに怒っただけ」