○●雨色ドレス●○


そんな未練がましい事を考えつつも、サドルから腰を上げ、ペダルを全力で押し、坂道を一息で上りきった。
 
が、やはり体力は衰えているみたいだ。(ショック!)

高校生の頃なんて服飾の勉強の傍ら、アホみたいに筋トレに熱をあげてて、寝る前とか腹筋、背筋、腕立てにスクワットとまぁ、過酷なメニューを組んでいたものだ。
 
そうそう、一度だけ調子乗って、家で反復横跳びしてた時だった。偶然落ちてた画鋲が足の裏に刺さってさ……あの日から僕の何かが冷めきって、筋トレとはサヨナラをしたんだっけ。

つくづく僕ってどうしようもない空回り人間だよなぁと思う。

「さてと、休憩はあと50分と……あっ! しくじったー。コンビニで何か買ってくりゃ良かった。結局今日味噌汁しか食って(つうか飲んで)ないよ」 
チャリから降りた僕は、地響きのような腹の虫の鳴き声を隠すように腹を撫で、トボトボと公園を歩いた。今更あっちに戻るのもめんどいしな。
 
まぁ営業終了後に、廃棄処分のオニギリでも食うか。
 
 
僕はチャリを公園入り口に停めて、噴水前の特等席へ向かった。