けれど、決してキツイ顔のお母さんが怖いという訳ではない。ただ、わたしへの愛の量が怖いというだけ。
「おはよう、圭衣」
ご飯を食べ初めてしばらくしてから、わたしの兄が起きてきたらしい。
「おはよう、圭祐」
わたしは兄のことを呼び捨てしている。なぜならそうしろと本人が言ってたから。
「ああ、おはよう」
圭祐は、お父さんの会社の跡取りで、今は秘書をしながら勉強している。
「ねえ圭祐、今日の夕方時間ある?あるなら、買い物付き合って欲しいんだけど」
「ええ、めんどくさい」
そして、お父さんとは違って全然優しくない。
「そっか。じゃあ朔羅と行く」
「まあ、車くらいなら出してやってもいいぞ」
「だよね。ありがと」
ツンツンしながらも結局はいつもわたしの言うことを聞いくれる。



