そして3つ目は、6人の従業員が暮らす部屋と、パーティー会場がある別館だ。



敷地内には温室も噴水も薔薇園なんかもあったりする。



改めて、うちの敷地は広すぎる、とわたしは思った。



「お嬢様、ドレスで転ばないようお気をつけください」



階段を登っているわたしにそう言ってくる朔羅。



わたしと朔羅の部屋は3階にあるからたくさんの階段を昇らなければいけない。



「うん、ありがと」



そう言って、長い階段をひたすらに登る。今日は疲れているからか、いつも以上に長く感じてしまう。



そうして、長い階段を登りきったわたしは、カードキーをかざし、わたしの部屋の大きいドアを開く。