「帝、それじゃあおでこにキスできない……!」
周りに聞こえないように小さい声で帝にそう伝える。
「いーの」
そういった途端に、顔が近づいてきて帝と唇がくっついた。
まさかの、皆の前で口にキスをされたのだ。
周りからは拍手の他に、キャーというか声も沢山聞こえてきた。
「……帝のあほあほあほばか、ほんとばか」
唇が離れて直ぐに軽く胸を叩きながら、訴えかける。
「なんとでもいえ」
満足気な表情で仁王立ちをしてから、わたしの顔を改めて見て抱きしめてくる。
「ど、どうした……の」
「今の圭衣の顔、みんなに見られたらまずいなーって」
「いみわかんないし……ばか」
こうして、体育祭が幕を下ろした。


