後悔しないために

やっと、落ち着いてきたころ、時計に目をやると、もうかれこれ30分以上も泣いていたことに気付いた。

制服の袖で涙を拭き、俺の肩に乗っている理菜の頭をそっと撫でた。

俺「ありがとう。もう大丈夫だわ。10年分、全部出せたから。」

そう言っても、理菜は動こうとしない。

俺が「ほら。」と言って腕をほどくように促しても、首を横に振って離れなかった。

そして、涙でかすれた声で小さく、でもはっきりと言った。

「好きだよ。」