坂北千柚(19)

坂北柊斗(17)

私坂北千柚19歳、今日から母親になるそうです
さかのぼること20分前

ガンガンガン

(坂北母)「千柚ー!!起きてるんでしょ!早く開けなさい!!」
と朝から母親が騒いでいる

(坂北)「ちょっと待って」

ガチャ

(坂北母)「起きてるならさっさと開けなさいよね」

(坂北)「ごめんて」
と適当な返事をする

(坂北母)「ほらほら入って入って」
と母が変なことを言い出す

(坂北)「誰に言ってんの?」
と私は問いかける

すると入ってきたのは
見るからに整っている綺麗な顔に
猫っ毛の茶色い髪
長いまつ毛

(坂北)「えっ…誰…?」
と私は混乱する

(坂北母)「あなたは今日からこの子のお母さんよ!!」
と母がありえないことを言い出す

(坂北)「はっ」
当たり前の反応だ

(坂北母)「だからあなたは今日からこの子のお母さんなの」
とまたリピートして母が言う

(坂北)「お母さん大丈夫?認知症にでもなっちゃったの?」
と慌てて言ってしまう

(坂北母)「バカねそんな歳とってないわよ失礼ね」

(坂北)「なんで私が母親に?」
と当たり前な質問を母にぶつける

(坂北母)「今日ね、高田さんと話してたらね怪しげな男の人がこの子を売ろうとしてたから私がお金払って買ってあげたの⤴︎」
と母が呑気に言う

(坂北)「はぁっ何そんな怪しげな人にお金払ってんの!!」
と母を怒鳴る

(坂北母)「だって可哀想だったんだもん!!怪しげな人に売られて変な人に買われるよりもあたしたちに売られた方がこの子も幸せよ!!」
と変なことを言い出す

(坂北)「このことにとっても私たちは変な人なんだよ」
と母に言う

(坂北母)「そんなことないわよ!!」

(坂北)「(お金を払ってしまったのならしょうがないこの子も可哀想だし)わかったよじゃあこの子はどうするの?」
と問う

(坂北母)「だから言ってるじゃないあなたが育てるの」

(坂北)「お母さんが育てればいいじゃない」

(坂北母)「もう私には子供を育てる体力はありませんそんじゃぁ行くわね!!高田さんとご飯食べに行く約束してるの」

(坂北)「ちょっと母さん!」

(坂北)「あと言い忘れてた!その子の名前は柊斗君よ!!荷物はないから自分で揃えてねーお金は振り込んでおくわ!」
と走り去ってしまう

(坂北)「はぁー」

(とりあえず話してみるか)

(坂北)「歳はいくつ?」
と試しに聞いてみる

(柊斗)「17歳」

(坂北)「私の2つ下か、結構歳近いのね!!」

(シャイなのかな)

(柊斗)「お姉さんの歳はいくつですか?」

(坂北)「私は19歳」

(柊斗)「じゃあ大学生ですね!!」