僕の婚約者〜気高き戦乙女〜

「つまり、僕が暗殺されそうになったのをキサラ様が護ってくださった?」

大切な婚約者に命を賭けさせてしまった、そのことがノーマンの心にズシリとのしかかる。もしも、この毒でキサラが死んでいたら?好きな人を死なせていたら?ノーマンの目に涙が浮かんだ。

「自分を責めないでください」

ルリの凛とした声が響く。ルリは変わらず優しい目でノーマンを見つめた後、眠っているキサラの頬を撫でた。

「これは、キサラが望んでしたことです。ノーマン様が自分を責める必要はありません。……ここはノーマン様に任せます」

ルリはそう言い、医務室から出て行く。ノーマンはルリから言われた言葉を頭の中で再生させ、こぼれる涙を拭ってキサラの手を握った。



キサラは朝に目を覚ますとすっかり元気になっており、ルリの授業に付き添おうとしたがノーマンが止めた。

「ルリ様は僕の従者が見守りますので」

そう言い、キサラのそばにノーマンはいることを選択した。一日休んだとしても問題ないほどノーマンは優秀だ。