僕の婚約者〜気高き戦乙女〜

そう言った後、キサラは意識を失ってしまう。ノーマンが必死に呼びかけるも、キサラの顔色がどんどん悪くなっていくばかりで、意識が戻ることはない。

その日の夕食は中止となり、他の料理に毒が仕込まれていないか調べられることになった。そしてキサラは医務室へと運ばれ、ノーマンと事情を聞いたルリが付き添うことになったのだ。



キサラが飲んだ毒は、医者が解毒剤を注射したことで落ち着いた。一晩休めばよくなるらしく、ノーマンは安心して椅子に崩れ落ちる。それをルリが申し訳なさそうに見ていた。

「ノーマン様、申し訳ありません。私とキサラは、こうなることをわかっておりました」

ルリの言葉にノーマンは顔を上げる。毒のことを最初から知っていたということだ。

「どういうことです?」

ノーマンが問いかけると、ルリは「あまり詳しいことは言えませんが……」と言い続ける。

「この学園は、城や屋敷に比べて警備が手薄です。それなのに、次期国王になる人物が数多くいる。暗殺者側からすれば、絶好のチャンスが数多く存在するのです」