泣き顔フライデーナイト



何が知りたいの?と桂木は聞く。



「な、名前とか」

「あー、下の名前?匡(キョウ)だよ」



グイッと、桂木は私の腕を引き寄せた。

ふわり、柔軟剤に匂いが香り、背中に桂木の温もりを感じる。



「他には?」

「あ、うんと、家は?」

「言ってなかったっけ。ここから歩いて5分のとこ」



合コンの帰りは、駅までお母さんが車で迎えに来てくれたから、
桂木の住んでいる場所までは知ることが出来なかったんだ。



「……好きな、タイプとか」

「はは、気になるんだ」

「うん……」

「バカで健気で可愛い子」



何それ、と思わず笑ってしまう。



「もうそろそろ良いんじゃない?」