泣き顔フライデーナイト



勝手に自滅した、だけ……っ。



「私っ、帰るので!」



そう言って、くるりと方向転換。

でも、足を進めようとした瞬間、腕を掴まれた。

もちろん桂木に。



「逃げんなって、言わなかったっけ?」



後ろでそんな声がする。

桂木の顔、見れない。

何でってそりゃあ、恥ずかしいからだ。




「俺に言いたいことがあるんじゃないの?」



「っ、ぅ」




今まで、誰かに向かって"好き"って言ったことは何回もある。

何回もある、けど。


こんなにドキドキして、恥ずかしくなるのは、これが初めてだ。




「っで、でも、私、アンタのこと全然知らない……」

「はは、今さら?」