勝手に自滅した、だけ……っ。
「私っ、帰るので!」
そう言って、くるりと方向転換。
でも、足を進めようとした瞬間、腕を掴まれた。
もちろん桂木に。
「逃げんなって、言わなかったっけ?」
後ろでそんな声がする。
桂木の顔、見れない。
何でってそりゃあ、恥ずかしいからだ。
「俺に言いたいことがあるんじゃないの?」
「っ、ぅ」
今まで、誰かに向かって"好き"って言ったことは何回もある。
何回もある、けど。
こんなにドキドキして、恥ずかしくなるのは、これが初めてだ。
「っで、でも、私、アンタのこと全然知らない……」
「はは、今さら?」

