そうだよ、私、まだ振られていない。
気持ちを伝えずに、ただ弱気になってどうするっ。
「なにそれ?」
眉を寄せる桂木を、キッと睨む。
「昨日っ、ひっく、腕を組んで歩いていた女子は、誰ですかっ……」
「え」
ブレザーの袖で涙を拭う。
拭っても拭っても、涙はこぼれ落ち続ける。
「桂木にはっ!彼女が、いるんですか」
『俺にすればいいのに』
『アンタ、可愛いね』
これは、桂木の本心じゃないんですか。
「もし、桂木に彼女がいるんなら、私は桂木のこと諦める……」
「え、なに、」
「桂木に振られたらっ、やけ食いするから!」
パシッと、桂木の手首を掴む。

