泣き顔フライデーナイト



荷物を持って私の腕を引っ張る。

部屋から出て、廊下を歩く。



──おまけに、強引で少し怖い。



「えっ、あの、どこに?」

「2人きりになれるところだって。大丈夫、誰も来ない穴場知ってるから」



あ、穴場って……



「外ですることになっちゃうけど、いいよね?」

「は、はぁ?」



ちょ、ちょっと待って。


お店の外に出ても、この人の足は止まらない。

キツく香る香水の匂いにむせそうになる。




「やっ、あの!私帰るので!」




ググッと何とか踏み止まった。



「何だよ、それ。欲求不満なんだろ?」



面倒くさそうにため息をつく男子。

それから「まぁいいや」と呟いて私に構わず歩き出す。