珍しく雪が降った日、私は東京にそびえ立つ大きなビルの中に一人で入っていった。
もちろん彼の親に呼ばれたからだ。なんとなく話の想像はつく。私は彼と付き合った日からこういう日が来ることを覚悟していた。
社長室と書かれた部屋の前で自分の心を落ち着かせる。
大丈夫、怖くない。私には潤がついてる。
秘書の方に部屋に通されると大きなソファに座る人物が見えた。間違いない、潤のお父さんだ。
「失礼します。」
ソファに座るよう案内され座った。家のものとは違いふかふかですごく座り心地がいい。
「すまないね、呼んでしまって。時間もないから単刀直入に話そう、息子と別れてくれないか?」
予想していた通りの言葉だった。社長は表情こそにこやかだけど目が笑っていない。本気だと伝わった。
「嫌です!彼とは純粋に愛し合っているんです。お願いします、彼との交際を認めてください!!」
勢いで土下座をする。そうすると上からヒラヒラと音がしてその紙を拾い上げるとウチの経営状況のグラフが書いてあった。
「君の家の会社の経営状況は年々悪化の一途をたどっている。今ここで電話をかければ君の家の会社を倒産に持ち込むことだってできる。」
社長は冷たくそう言い放った。
ウチの経営状況が悪いのはなんとなく知っていた。でもそれを引き合いに出されたら私は引き下がるしかない。
悔しくて涙が出てきた。
「っ…分かりました。でもこのことは彼には言わないでください。」
どんなに酷い相手でも彼にとっては父親で、彼の憧れの人だ。私のせいで親子関係まで悪化はさせたくない。
もちろん彼の親に呼ばれたからだ。なんとなく話の想像はつく。私は彼と付き合った日からこういう日が来ることを覚悟していた。
社長室と書かれた部屋の前で自分の心を落ち着かせる。
大丈夫、怖くない。私には潤がついてる。
秘書の方に部屋に通されると大きなソファに座る人物が見えた。間違いない、潤のお父さんだ。
「失礼します。」
ソファに座るよう案内され座った。家のものとは違いふかふかですごく座り心地がいい。
「すまないね、呼んでしまって。時間もないから単刀直入に話そう、息子と別れてくれないか?」
予想していた通りの言葉だった。社長は表情こそにこやかだけど目が笑っていない。本気だと伝わった。
「嫌です!彼とは純粋に愛し合っているんです。お願いします、彼との交際を認めてください!!」
勢いで土下座をする。そうすると上からヒラヒラと音がしてその紙を拾い上げるとウチの経営状況のグラフが書いてあった。
「君の家の会社の経営状況は年々悪化の一途をたどっている。今ここで電話をかければ君の家の会社を倒産に持ち込むことだってできる。」
社長は冷たくそう言い放った。
ウチの経営状況が悪いのはなんとなく知っていた。でもそれを引き合いに出されたら私は引き下がるしかない。
悔しくて涙が出てきた。
「っ…分かりました。でもこのことは彼には言わないでください。」
どんなに酷い相手でも彼にとっては父親で、彼の憧れの人だ。私のせいで親子関係まで悪化はさせたくない。
