「……すまなかったな。忘れていたよ、大和が人込み嫌いなの。」
優太は頭を抱えながら言った。
その顔にはいつもの笑顔がなかった……。
「いいよ。だから笑えよ。おまえの笑顔だけが生き甲斐なんだよ。」
そう言うと優太は“クスッ”って笑った。
嘘だと思っているのだろう……。
でも嘘じゃないんだ。
優太がいつも僕の横で笑っていてくれたから、ここまで生きてこれたと思うんだ。
僕は少し落ち着いてきた頃上を見た。
そこには青い空があった。
天気は快晴なのになんか寂しそうに僕を見つめてくる…。
空までそんなふうに見ないで──

