周りはもう人しかいない。 それ以外何も見えないんだ…。 ──ヤバい。息が出来ない… 「1組は……なしか。2組は……。2組もなしかよ。」 優太は僕のことなんか関係なく自分の名前を探している。 おい、優太。自分で連れてきといて僕をほっとくなよ。 ここから助けてくれよ……。 「あっ、あった。大和ぉー俺達4組だ……。」 優太は名前を見つけたらしく僕の方を見たが、険しそうな顔をしている。 やっと気付いたか? 優太は無言のまま僕の手を取り、人気の無いところへ連れていってくれた。