(あんなところで寝たから熱出ちゃったのかな…)
「2人ともありがとう
でもあと1時間頑張れば帰れるし、このままここにいるよ」
2人は明らかに心配そうな顔を私に向けるが、甘える訳にはいかない。
2人には笑顔で「大丈夫、ありがとう」だけ伝え、風邪をうつさないためにマスクだけつけた
発熱を意識してしまったからなのか、6時間目に突入してから身体は悲鳴をあげ始めていた
目が充血する感じ、心臓がいつも以上にバクバクと動く異常、胸元の違和感、口から出る息の熱さ
もはや普通ではなかった
おそらく龍太さんにバレたら心配される
今は仕事で忙しいんだから心配かけさせちゃいけない
何とか6時間目を乗り切り、さえちゃんと珠里ちゃんに心配されながらも笑顔を向けて学校を出た
(隆さんにも体調悪いのバレないようにしないといけない…
きっとバレたら龍太さんに伝わる)
幸い隆さんとは頻繁に話すことはないので黙っていればバレることはない
しかも常にサングラスをかけているからきっと私の顔なんて見てない

