ありがとうを、君に

そう言い私が財布を出すと、楓人くんは私の手を止め首を横に振る。

まさかまたご馳走してくれようとしている!?


「いやいや、いいって!出すよ!」


「だめ。俺が出す、それ仕舞って」


そう言い私の財布を指さす楓人くん。

もう…玲香は自分の分出してるんだから、私にも出させてよ!

なんやかんやで払ってもらい、お礼を言う。


「ありがとう。でもお寿司は私も出すからね!」


「しょうがないなぁ、出したがりかよ」


なぜか呆れられる私。


「出すって言ったら出すんだぁ!」


もう半分ヤケクソで楓人くんを叩く素振りをする。

やれやれと言わんばかりに楓人くんは軽くため息をつく。


「ほら、お寿司屋さん行くよ」


まるで私を子供扱い。ひどいよ、玲香と同い年なのに!